組紐とは・・・
組紐とは、弥生時代(西暦57年)に五感の洪武帝より受け取った
金印に飾られていたことが中国から日本に組紐が伝わった始まりと言われています。
組紐は木製の台に糸をかけ、両手を動かしながら様々な紐を
組み上げていく日本の伝統工芸です。
なぜ今「くみひも」に取り組むのか?
組紐と言えば着物を着るときに着用する帯締めや
お守りの紐などに用いられる紐が良く知られています。
現在では機械で制作されているものがほとんどで
安価で丈夫なものもたくさんあります。
手組みの紐は時間も労力もかかります。
着物を着る人も減少していく中で
当店があえて組紐に取り組む理由。
それは「もの作り」ではなくその制作過程に大切な要素があるということ。
そこには現代人の多くが見落としている
五感を磨くことの大切さが存在するからです。
五感を磨くことの大切さ
私達は視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚という感覚機能を持っています。
それは、生きていくうえで危険を察知したり、相手の感情を読み取ったり
幸せやチャンスを掴むための情報を受け取る時に非常に大切な感覚です。
五感で感じた情報を受け取り、処理をする器官は脳です。
しかし、現代人はスマホやPCから日々大量に情報のシャワーを浴びています。
街に出れば広告や刺激的な音だらけ。
これをすべてキャッチすると、脳はパンクをしてしまいます。
そこで、それを防ぐために私たちの体は五感を鈍化させているのです。
私たちが自分の力で人生を切り開くためには脳が健全であり
五感を研ぎ澄ましていくことが大切なのです。
では実際に五感を磨くにはどのようなことに取り組めばよいのでしょうか?
当教室で行う五感磨き
①視覚
組紐を制作するときに当教室では50色以上ある組糸からお好きな色を選びます。
色を組み合わせるという作業は簡単なようで意外と悩むものです。
また、組む前の糸と実際に完成した組紐のイメージが違うことがあります。
そこに驚きや戸惑い喜びなどの感情が生まれ
不思議とそれが心地よく穏やかな気持ちへと繋がります。
視覚から得られる情報から出来上がりを想像する。
視覚を通じて想像力も磨かれていきます。
そして、それは仕事や人間関係など
人生の様々な場面で活かすことができるようになります。
着物を着ていた時代は色や季節を纏っていた時代ともいえます。
日本人が本来持っている色彩感覚の豊かさを
自分の中にも感じながら視覚を磨くことに取り組みます。
また、季節を楽しむお菓子やお花から視覚を磨くことを大切にしています。
②聴覚
組紐を制作する時は木製の台や組玉を使用します。
組玉がぶつかる時に聞こえる柔らかくて心地よい音が脳に優しい刺激を与え
リラックスさせてくれます。
デジタル音に囲まれている日常から少し離れる時間は
何とも心地よい感覚になります。
③触覚
組む度に触れるしなやかな糸の感触は独特で何とも言えない心地よさがあります。
また、近年は「木育」にも注目が集まっています。
自然の木材に触れることで五感が刺激され
物事への視野が広がり豊かな心を育てると言われています。
④味覚
味覚は人間の感覚の中で喜びを感じることができる感覚の一つ。
組紐制作の後には季節を感じることができるお菓子を準備しています。
ぜひゆっくりとした時間の中で味わって楽しんでください。
⑤嗅覚
香り高いお茶や季節のお花をご準備しています。
ゆっくりとした時間の中で季節の香りを感じて嗅覚に意識を向けてみてください。
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